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【はじめての絵本講座】みんなの課題をのぞいてみよう! vol.3―『ジャッキー王国のなき虫マール』著・とくむらあやこ

とくむらあやこさんが描く絵本の主人公は、「邪気の国の精霊の男の子」。どこか不思議でただならぬ世界の気配が感じられます。そこに住むなき虫のマールの物語がどのように作られていったのか、第3回から第5回までの課題を通してご紹介します。


目次




とくむらあやこさん プロフィール



とくむらあやこ さん(50代 女性)

〔受講のきっかけ〕
 絵も物語も両方かけるのは絵本だと思い受講を決めました。

〔作品概要〕
〈あらすじ〉
 邪気の国の精霊たちは、人間の体の中に入り込んでは元気の素を吸って生きていました。この国に住む精霊の男の子「マール」は気が弱くてなき虫。そんなマールが両親の元を離れて人間の世界へ行き、ある女の子との出会いを通して自立していきます。

〈製作期間〉
 1年半
 第5回・第6回は、それぞれ半年以上かけて取り組まれています。



 とくむらあやこさんが『ジャッキー王国のなき虫マール』を完成させるまでに、どのように課題を取り組まれたのか、実際の課題を交えてご紹介いたします。



<添削課題と提出物のご紹介>

第3回課題

ものがたりの概要をまとめ、あらすじを書いてみましょう。
提出物・ワークシート2枚、あらすじ

第4回課題

これから作る絵本のミニスケッチを作ってみましょう。
提出物・台割表

第5回課題

ダミー本を制作して、全体の構成を完成させましょう。
提出物・ダミー本




  

第3回 物語の概要をまとめ、あらすじを書いてみましょう。──まだ漠然としていたので、何を書いたらいいのか分からなかった。



第3回は“作品づくりの要”となる回です!


 物語の土台を固め、思い描く世界をよりはっきりと形にしていく段階になります。
 ここでしっかりと考え抜くことで、第4回・第5回の課題制作がスムーズになります。


 それでは、とくむらさんの第3回課題をご紹介します。




第3回 作品例1
第3回 作品例2



 ワークシートで練った設定をもとに、次はあらすじを書いていきます。




第3回 作品例3


 先生からは、改善点のほか、優れた設定に対してもさらに伸ばせるようアドバイスしてくださいます。
 きちんと場面ごとに内容を考えられると、第4回課題の取り組みがスムーズに行きます。
 苦しいけれど、頭の中のイメージが形になっていく、とても楽しい作業です。




 第3回感想

 第3回課題の感想
 課題1では、時代や場所の設定がまだ漠然としていたので、何を書いたらよいのかわからりませんでした。
 課題2では、「起承転結」を忠実に守るようにしました。







第4回 これから作る絵本のミニスケッチを作ってみましょう。──文章が長くなってしまい、削ぎ落す作業に時間がかかった。



 第4回課題では、いよいよミニスケッチを作成します。
 前回作成した設定やあらすじを参考に落とし込んでいきます。
 テキストと一緒にお送りする解答用紙に直接制作してもいいですし、A3に拡大コピーをして書いていただいてもOKです。
 絵と文章の配分、レイアウト、視点の工夫……。
 考えなくてはいけないことがたくさんあります。




第4回 作品例1
第4回 作品例2




 とくむらさんは、絵本テキストを別で作成されました。
 全体を俯瞰して整理するためにも、ページ割りとは別に絵本テキストを作成する方法も有効です。




第4回 絵本テキスト1
第4回 絵本テキスト2



 第4回感想

 ページ割りでは、場面構成に変化を付けることを意識しました。
 書きたいことが多くて文章が長くなってしまい、削ぎ落す作業に時間がかかりました。
 また、ほぼひらがなの文を書くのが初めてだったため、文節の区切り方が難しかったです。







第5回 ダミー本の制作をしましょう。──設定した時代や場所の雰囲気を出すため、風景や服装などを工夫した。



 第5回ではダミー本を制作します。
 ミニスケッチで全体の構成が把握できたところで、絵本のように実際にページをめくることができるダミー本を制作します。




第5回 作品例1
第5回 作品例2


 とくむらさんは、テキストを印刷してダミー本に貼り付けました。
 文章量が多い場合は、この段階で文字のサイズや配置を意識して全体を把握しておくと、第6回の作業がスムーズに進みます。




 ダミー本は最終課題の絵本制作を進める上での大事なベースになります。
 色鉛筆などを使用し、できあがりをイメージしながら作ります。




 第5回感想

 初めてダミー本を作りました。
 1ページに入れる文字数が多く、文字のサイズや文章の配置にはだいぶ悩みました。 
 場面場面で、主人公と人間の大きさの比率に矛盾が生じないよう注意しました。
 また、設定した時代や場所の雰囲気を出すため、風景や服装などを工夫しました。







第6回 製本キットを使い絵本を制作しましょう。


 いよいよ最終課題、絵本の制作ととなります。
 絵本講座の受講期限は一年半になります。
 じっくり時間をかけて、制作していきます。
 とくむらさんは、ダミー本・絵本製作、それぞれ半年以上をかけじっくり取り組まれました。




第6回 作品例1
第6回 作品例2


 

 完成した作品・とくむらさんの感想・先生からのコメントなど、スクールマガジン『あなたの絵本、見せてください!』で紹介しておりますので、どうぞご覧ください。



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 第3回からはいよいよ絵本制作に取り組みます。
 段階を踏んで課題を進めていくので、無理なく自分のペースで絵本を完成させられます。
 提出された課題は、野崎麻理先生がプロの目線で丁寧に添削します。
 世界で一冊だけの絵本を描いてみませんか。