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63歳で小説家デビュー

昨年のことになりますが、若竹千佐子「おらおらでひとりいぐも」を読みました。


文藝賞を最年長の63歳で受賞し、デビュー作にして芥川賞にもノミネートされている作品です。
岩手弁で書かれた文体は当初リズムに乗って読むまでに時間がかかりましたが、主人公・桃子さんの言葉に何度も心が摑まれました。

本の帯文に「玄冬小説の誕生」とあります。
玄冬小説とは「歳をとるのも悪くない、と思えるような小説のこと」だそうです。
確かに、青春小説は世の中に幾多ありますが、それらの作品に描かれる時代って、ながーい人生のほんの数年間だったりします。
若竹さんご自身は小さなころから小説家になるのが夢だったそうですが、実際には55歳からカルチャーセンターで小説を学び始めたとか。

「年齢を重ねたからこそかける作品がある」とテキストに書かれているのは「50歳から始める小説講座」の永井義男先生です。
みなさんが重ねられた経験や思いを小説にしてみませんか?