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今年の横溝正史ミステリ大賞授賞式で

先日、帝国ホテルで開催された「第37回横溝正史ミステリ大賞」の授賞式に行ってきました。
今回は残念ながら大賞の受賞作がなく、優秀賞と奨励賞のみでした。
選考委員であり、選評を述べた道尾秀介先生の言葉が印象的でしたので、ご紹介したいと思います。

「うまく書こうとしたその努力が見られない原稿が多い」

ほかの文学賞の審査員もされている道尾先生。
多くの新人の原稿を読んでそのように思うことが多いそう。
推敲を重ねる方が少ないのでしょうか。

「年齢は武器になる」

最終候補に残った作品の比喩表現に、あまりにもクリシェが多く、もう少し年齢に応じた言葉を考えてもよかったのではないかと選評されていました。(古臭い表現だったようです)

そこで、おすすめの本として、14歳で作家デビューした鈴木るりかさんの「さよなら、田中さん」
挙げられ、文章もうまく、14歳という年齢だからこその表現で、非常に面白かったとお話されていました。

小説を書くのに、若ければいい、年を重ねていればいい、というものではない。
自分の年齢を武器にして言葉を紡いで、小説を書いていく。
非常に勇気づけられる言葉だと思いました。